パイプとバカでかい飴

メシアたちの人生観

夏が来れば思い出す。

地元の空気の匂いなのか温度なのかよくわからないけど、うちの地元の夜の空気はとても独特だ。そしてその空気に触れるといろんなことを思い出す。今年の夏祭りはバイトだなぁ、親友は大阪にいるし子供いるしで、もうテキ屋にはいないから行っても意味ないなと思ったことから思い出したこと。妙に煙草が吸いたくなって思い出した。何年かまえ、あたしは何に対してかわからないけど酷く気持ちが荒んでいて、不満を感じていた。そんなときにはいつも、夜にスナック街を抜けたところにある親友のアパートに行った。親友のアパートには誰もいないか、妹がいるかだった。その夜、彼女とアパートの屋上で煙草を吸った。マルボロのアイスブラストだった。屋上に、はしごみたいなものがあって、より高いところに登れる部分があった。そこで、彼女と二人で寝っ転がりながらタバコを吸っていた。高い所から見下ろすスナック街の古い明かりを見ながら話したことはあんまり覚えてない。しょうもないことばかり話してたんだと思う。なにも言わずともあたしの気持ちをよく理解してくれていたな。二人して何度も吸い殻を屋上から落として、唾も吐きまくってた。屋上で吸ったのはそれが最初で最後だった。そのときのことが懐かしい。そんなこと、今はもうできないよなぁ。あの道を通っても、親友はいないってわかると寂しくなる。ちょっと蒸し暑くて、冷たい風が吹くこんな夜に思い出す。